中国人観光客と向き合うヒント

最近になって、テレビなどでも中国人観光客のマナーの悪さを取り上げるようになった。驚かないでよ、そんなことわかっていたじゃないの、と心の中でつぶやく私がいる。

中国人を日本流に変えるのは、ほぼ不可能である。ましてや、ただ観光に来ただけのヴィジターが、日本の風習に合わせるわけがない。彼らは留学生でもなければ、日本企業に就職したわけでもないのだ。しかも、団体で押し寄せたのである。赤信号、みんなで渡れば怖くない、の心理だ。

もともと中国人はマイペース。世界に根を下ろす華人富裕層の間では彼らなりのルールが存在するのだが、中国共産党に飼いならされ、小金を手にした庶民には、相手のことを思いやるという思考回路がない人が多い。1993年に中国大陸を訪れたとき、私はそのことを思い知った。ほとんど人がいない、だだっ広いホームで、3人の男たちが横に広がり、一人電車を待っている私めがけて直進してきて、平気で突き飛ばしていったのだ。こんなに広いのだから、避けて歩けばいい。3人横に広がる必要もないではないか。「私が何をしたというのだろう・・・」。中国沿海部各地で同じ経験を何度もしたが、一人旅の私は、その都度、傷つき、泣きそうになったものだ。

 だから私は心配する。中国人移民が大量に押し寄せ暮らし始めた段階で、日本社会は混乱する。誰もがストレスを抱えることになる。鬱になる人が増えるに違いないのだ。そして、あっという間に、日本の風習やルールは中国流に塗り替えられる。それに私たちは耐えられるだろうか。

彼らを変えるのは不可能である。だから私たちの心の準備が必要なのだ。繊細な心が傷つかないために、まずは中国人の癖を知るべきである。日本との違いから起こる最悪の事態を想定し、先回りして策を練るしかない。外国人だからと過剰に親切にするのも止める。こちらの考えは堂々と主張して相手に伝える。彼らはそれに対してイ驚きもしない。

同時に、日本人として自分が死守したい日本的価値について考えてみること。譲れること譲れないことについて常々整理しておくことが、現段階でできる、はじめ一歩だと私は考えている。