白梅の季節に

早いもので3月――。

嬉しいはずの春の陽射しに急かされながら、集めた材料を上手くまとめられず、七転八倒の日々を送っております。

本日も桃花神事には参列できず、インタビューが2本。ストイックに取り組まねばと自分を追い込んでいるゆえ、ブログの更新もままならず、どうぞお許し下さい。

くわえて、坂東三津五郎丈の早すぎる逝去に、混乱したままの一週間でした。もともとリサーチのため東京滞在を予定。前夜に飛び込んできた訃報に一睡もできず、朝一番の新幹線に乗りました。喪服をスーツケースに詰め、お別れには和服を着るべきと勝手に思い込んで。

IMG_5290宮内庁の梅指先まで隙のない舞いを観ることも、奥が深くて気品漂う彼の句を選ぶことも、もうかなわないのだと思うと、悔しくてなりません。

写真は荼毘にふされる前日、宮内庁書稜部前に咲いていた白梅。上品で折り目正しかった三津五郎さんと重なって、瞳がうるんでしまった私。結果、焦点があった写真はこの1枚きり。

気持ちの整理がついたら三津五郎丈のことを書きたいと思いますが、いまは静かにご冥福をお祈りいたします。