「平成の開国」で、食の安全が消える?

 朝起きたら、本格的に雪が降っていた。この斜めに吹く風の角度は、まるでスキー場にいるかのようだ。幸い図書館も休みなので、こんな日は書き物に集中するに限る。

 と思って仕事に取り掛かると、すぐにピンポン、物が届く。思考を中断して、席を立つのが難儀。インターホンで応答するまでの距離があるので、急いでいかないと時間切れ。エントランスの配達人は私が留守と判断して、事態がややこしくなる。降りしきる雪の中、配達する人々も気の毒なので、ここで受け取らねばならぬ。

 届いたものの中には重要な書類もあった。至急読み解いて文書にまとめ、明日、送らねばならない。

 テレビでは、「平成の開国」なぜ今開国か?と題してNHKの論説委員が議論している。いいぞいいぞ。総理は何も考えず、動かされているだけ。だから、国民は自分で考え自分で守らなければならない。偶然とはいえ、この雪で家にいる人々も多いだろうから、国民の議論を提起するところは、さすがNHKだ。

 TPPについては、経済の問題だけではないことに留意しよう。関税は十分に低い日本で、いまさらなぜ? 壁を低くするのは、関税だけではない。安全基準も下げられるということなのだ。遺伝子組み換えなど、危険な食べ物もどんどん入ってくる。それを防ぐにはどうしたらいいか。私たち市民はそこに危機感を抱くべきなのだ。

 とここまで書いたら、同意できないコメントが発せられた。

 「日本は安い物を輸入して、高い農産物を輸出するのがいい」と発言している解説委員がいる。そんなことしたら、日本人はどんどん悪いものを食べて、不健康になるということではないか。

 あー、またピンポン。あとは何が来るのだっけ。送信するのは、荷物を受け取ってから。