山鉾巡行

山鉾巡行先頭を行く長刀鉾は、お稚児さんが注連縄を切った後、四条通をゆっくりと巡行し始めます。斎竹に張られた注連縄は、神域と人間の領域の境、結界です。山鉾巡行は、神の使いであるお稚児さんがこの注連縄を切り落とし、神域に入るところから始まるのです。

一目、その姿を観ようとしたばかりに、御旅所(八坂神社を遥拝する出張所)の観覧席に着くのが遅れました。空いている席はあるものの入口のあたりが混んでいて、立ったまま撮影していると、宮司さんが気づいて、導いてくださいました。

山鉾巡行では、それぞれの町に潜む疫神を集め、御旅所に封じ込めるのだとか。ここでは、各山鉾の代表者が祓を受けます。結果、町が清められるわけです。

写真は御旅所からの撮影なので、太平の舞のショットは撮れませんでしたが、お稚児さん、どうしてどうして、堂々としています。太平の舞の意味は、疫病退治。新しい町を通るたびに披露し、両脇を固めるカムロたちが団扇でそれを広めるのです。