米軍の東京入城

宝島社のマッカーサーの広告が話題になっている。使われた写真は66年前8月30日、彼が厚木に降り立ったときのものだ。だが、すぐには東京には入らず、マッカーサーはしばらく横浜で過ごしている。

正式に東京入城を果たすのは昭和20年9月8日。日本軍に接収されていたアメリカ大使館を取り戻し、星条旗掲揚のセレモニーを行う。そして帝国ホテルで昼食をとった後、東京には留まらず、マッカーサーは再び横浜に戻っていく。第一生命ビルにGHQ本部を置くのは、もう少し先のことになる。

しかし、部下たちは日本軍の施設を中心に、着々と東京の接収作業にとりかかっていった。明治神宮の隣の代々木練兵場も、この日にGHQの手中に落ちる。やがて、そこは日本人の衣食住をアメリカ化するための発信基地ワシントンハイツと生まれ変わるのであった。