媚びてはいけない

あれこれ抵抗してみたところで、押し寄せる中国人に「数」で負けるのだから困ったものだ。しかも、思い切り頭がよくて礼儀正しい中国人は、日本には来ない。来たとしても、私たち庶民の前には姿を現さない。だから厄介だ。目に付くのは、外国人との共存に不慣れで自己主張の激しいプチ金持ちだから、失礼のてんこ盛りになる。

そこへ起きた領土問題だから、日本人だって嬉しくはない。だからといって、間違っても戦争などという愚かな選択は何としても避けねばならない。いま中国で起きているデモは、所詮、裏で当局に操作されているであろうガス貫きデモなのだから、それに動揺することはない。感情的になる必要もない。同じ土俵に立ったら終わりである。

クドイようだが、いま出来ることといえば、相手のヘキを研究して、最悪の事態を想定する。心の準備の積み重ねで、ストレスを軽減する。これに尽きる。

 そして、何より、媚びないことである。彼らが日本人を蔑む隙を与えないことが重要だ。お金を落としてくれるお客様だからとサービス過剰にしても、彼らは感謝しない。むしろ自分たちにかしずく召使いくらいにしか思わない。

 かつて日本人がパリでヴィトンやエルメスを買い漁ったとき、フランス人は金持ちの日本人を特別扱いしただろうか。そんな日本人を心の中では見下していたことを思い出そうではないか。

 いま私たち日本人に問われているのは、プライドだ。彼らがどんなに札束を積もうが、ソフィティケーとされた日本人には勝てないのである。最大の武器は、日本的なるものを愛し、誇りを持ってそれえを守り抜こうとする姿勢だと私は考えている。