中間層の貧困化?

私が考えている相続税の改正は、「富裕層」の一定以上の金融資産に対してである。あくまで、預金や株に投資している分を消費してもらうことで経済を活性化することや、それでも貯め込んだ人には、その分に課税して政府の財源にまわすことが目的なのである。 

だが、今回、民主党政権が発表した内容だと、控除額の5千万円を下げるのだという。これでは、中間層を追い詰めることになるではないか。不動産や保険への課税は金融資産の半分だったはずだが、それでもローンを組んででも東京で一軒家を手に入れた人の場合、持ち出し、あるいは遺族の受け取った生命保険が相続税で消えていく可能性もある。 

「高所得者層への負担増」などという言葉は、いかにも平等社会を生み出しそうだが、この考えは中間層を貧困へと追い込むことになりかねない。他方、富裕層は温存されたまま、というのでは、格差社会を助長するだけだ。 

中間層に打撃を与える民主党政権。頑張った人間が報われず、逆に超富裕な人が優遇されていく社会に日本を持っていきたいのだろうか。それではまるで隣国と同じである。この勢いで、言論の自由まで奪われることになりはしないだろうか。

いや、それだけはなんとしても阻止しなければ・・・。要注意である。