官邸では水道水を飲むべき

ずっと気になっているのだが、福島がこういう事態になって、ほかの原発の安全管理はどうなっているのだろう。次に地震が来たら、ほかでも同じことが起きないと言い切れるのだろうか。ほかの電力会社はもちろん、点検を完璧にしている、と信じたいのだが。

 安全、安全と連呼して封じ込めるのは、もう止めよう。地震の後、3月17日に日本政府は基準値を変えて甘くしていた。いまの安全は、震災前には危険とみなされた数字である。

 事実を伝えればパニックになるとしても、ある程度の現実を打ち明けるべきだ。その上で見通しを提示してくれれば、国民一人一人が逆算して、自分で対策を立てることができる。

 それでも、安全と言ってのけたいのなら、菅総理が毎朝、東京や千葉の水を飲むべきである。かつてカイワレを食べた菅直人さんなら、簡単な芸当だ。もっといえば、東京電力の社長自らと海江田大臣が、福島にでかけて放水をやってみせるべきだろう。せめて一度は閣僚の誰かが被災地を訪れ、人々を元気づけるのが筋である。

 いま日本全国のミネラルウォーターが東京および被災地へ向けて送られつつあるのだが、それが届く前にまず、官邸に備蓄されているミネラルウォーターを乳幼児に供出すべきだ。閣僚や官邸スタッフは「安全なはずの」水道水を飲めばいい。