相撲道の将来

 我が家では一時、大相撲がブームだった。両親が存命だったころ、離婚していた私と独身だった弟、家族4人で国技館の升席で観戦した。ちょうど若貴の全盛期。いまとなっては、我が家の美しい思い出だ。

 いまの相撲界の騒動を、天国の両親はどう見ているだろう。残念でならない。

 外国人力士に頼らないと成り立たない。日本人力士のモラルも保てない。ならば、公益法人の認可ははずし、現行の大相撲は民間の興行団体として運営していけばいい。そこには八百長や賭博があっても、誰も文句を言うことはない。

 国技としての相撲道は、「神社の奉納相撲」から再出発させることとし、こちらは税金を使って育てていく。それを興行化するかどうかは、その後で考えればいい。

 そもそも興行と神事を両立させようとすることに限界がある。長く続けば、腐敗は避けられない。いま起きている問題は、興行についてはリセットして見直せという天の声ではないか、とさえ考えている。

鬼やらい

昨日は会津若松で講演。懇親会に出席して、東京に戻る。

今日は節分。簡単に掃除をして、鬼やらい。太巻き。日本酒。というお決まりのコース。ヒイラギを買いそびれたのだが、鰯は和久傳の福梅鰯、それに日本酒は会津の末廣製を一口。

夜は取材と打ち合わせの電話2本が控えていたので、いつもよりせわしなく、やや雑な動きになってしまった。

ムバラク退陣しかない

   こうなると、民衆はムバラクの即時退陣まで収まらない。問題は、誰がムバラク猫に鈴をつけるかだ。軍は一枚岩ではなく、キーパーソンの幹部が最終的に民衆につくか、寝返ってムバラク(+誰か危ない軍幹部)につくか。その後、インドネシアのスハルト元大統領のように辞任会見か、チュニジアのような国外脱出か。おそらく副大統領のスレイマンが大統領になり、次の選挙までつなぐことになるだろう。エルバラダイを担ぎ出そうというグループも居ると思うが。

ムバラク政権、崩壊まで秒読み

 いよいよムバラク政変の崩壊か。このくらいデモが広がると、あとは時間の問題。インドネシアの元大統領スハルトの最後と似てきた。エジプト市民は、もう勝利したかのようなユーフォーリア状態。現地時間1日の100万人デモが決定打となるだろう。軍が市民には発砲しない宣言したから、街に繰り出す人が増える。歴史的転換点に立ち会いたい。これから参加する人々の心境は、サッカーの試合の応援で興奮するのと似ている。

 おそらく軍は一枚岩ではなく、上層部が、ムバラクにつくか裏切るか、そのあたりが鍵である。

 問題はこの後だ。誰が政権をとるかであるが、急進イスラームが力を持てば、イスラエルとの関係が微妙になる。結果、戦争が起きないとも限らない。

 当面は石油の高騰が世界経済を揺るがす。スエズ運河を通れないとなれば、その影響はあまりに大きい。