リビアをめぐって(1)

リビアでの紛争が泥沼化している。アメリカは地中海に駐留していた艦船2隻をリビアに向かわせ、リビア国内に軍事基地を設置することを検討しているという。軍事基地設置については、イギリスもフランスも同じ。カダフィが武力で抵抗すればするほど、欧米の思う壺。軍事占領されるのではないか。

リビアのような部族社会で一人の独裁者が40年も君臨すること自体、奇跡に近い。石油が産出される東部の部族長を大国がバックアップして反乱を起こさせるのは、難しいことではない。そのためのチュニジア発のドミノ倒しでもあった。

穀物が投機の対象になったとき、それが中東革命への導火線であることを読み取れなかった自分が情けない。いや、もっといえば、日本政府にそれだけの分析能力がないとすれば、それこそ問題である。