長月のお茶会に萩文を選んだのですが

寺町寶來堂さんの月釜へ。この季節、テーマは月か菊か。旧暦の重陽の節句までは菊の可能性も大いにあります。かぶらない装いを選ぶの、気を使いますね。でも、色無地は仲居さんにしか見えないので、正式なお席でないかぎり、色無地は選びたくない私です。

濃い藍に白で丸がくりぬかれているのを満月にみたてて単衣を着ていくか、生紬の菊尽くしの着物に、透け感のない帯を締めるか、萩に桔梗が少し描かれている縞のきものに蝶の帯を締めていくか(蝶は萩がお好き)、さんざん迷ったあげく、萩文を選んだのでした。

結果、床のお花に白い桔梗が生けられ、お茶碗のひとつには紫の桔梗が描かれていたのであります。あっちゃー! (最後の写真、お茶碗を持つ私の手のすぐ左に、青い桔梗が描かれているのですした。目立たないけどね)。

しかしながら、この日の気温は31度。夕方からのお席でも、単衣では暑くて耐えられなかったと思います。よって、月のお召しにしないで正解。蝶の帯でさえ、夏の透け感があるものを締めればよかったかもと後悔。ベストは、菊の生紬に、ハイビスカスで染められたサーモンピンクの、くし織の帯がよかったかなあと、いまでも思っております。