2017年8月 向日葵文振袖@紫織庵

向日葵文のアンティーク振袖を着て、紫織庵の洋間を訪れました。大正時代、武田五一によって設計されたこの建物は、洋間も魅力的。大正ロマン風のこの文様は、この部屋にぴったりでした。
間道の全通帯(紫織庵製)を変わり結びにしています。晩夏なら許されそうな風合いです。帯留は黄色の向日葵。

2017年8月 美山「上げ松」

京都では火を用いた神事が多いのに驚く。古にゾロアスター教が入ってきたのだと認めざるを得ない。
「火の用心」で知られる愛宕神社。7月31日に愛宕さんに登り、「火の用心」のお札を持ち帰るの。主に若者が登り、それを受け取って京都の料理屋の厨房には必ずといっていいほど、この「火の用心」が貼られている。

愛宕信仰は京都府の若桜街道沿いに広がり、地蔵盆と期を同じにして、「松上げ神事」が行われている。一般に花背と広河原が有名で、昨年は雲ケ畑に、今年は南丹市美山に出向いた。
美山では3カ所で4本柱松が立てられる。私は2本立てられる盛郷のを選んだ。巨大な松明に見立てた御柱の上に笠と呼ばれる籠を取り付けたものが立てられている。その籠に、まるで運動会の玉入れのように火の塊のようなものを円盤投げのようにぐるぐるまわして投げ入れ、着火する。

広河原など観光客にも知られる地域では30分ほどで終わるように多くの火が投げ入れられるのだろうが、美山は人数が少ないせいか、着火までに時間がかかる。あんなに高くまで届かないのではないか。もう少し、惜しいなどと、ハラハラドキドキさせられるところがスリル満点。着火した後は柱を倒して終わる。

土地のものを食べないと気が済まない私。 「きぐすりや」さんで鮎と地鶏を頂き、大満足。浴衣に着替えて見守った。食事前に現場を見たときには熱中症入り口のような気配で、寒くなることを恐れて、襦袢を着用。
浴衣の文様は、紫式部。9月に街でみつけ撮った写真を加えます。

 

 

2017年8月 美山「かやぶきの里」へ

京都府南丹市美山へ。夜に行われる「上げ松」を観るのが目的でしたが、その前に森の京都「かやぶきの里」を案内していただきました。かやぶき屋根の光景を求めて、世界中から観光客が訪れます。丘の上の神社参拝も考えたのですが、この日は37度。さすがにくらくらして、熱中症寸前の私は断念。

かやぶきの里を訪れるなら、絽よりも上布だろうと判断。8月24日では白の越後上布はさすがに寒々しいと考えて宮古上布を選んだのですが、あまりの暑さに浴衣にすればよかったと後悔。ほんと倒れそうでした。

帯は燕文。6月にも締めましたが、秋燕と解釈して締めてみたのですが、いやあ、ここまで暑いと、燕くんたち、まだ日本列島に留まるのでしょう。だとすれgば、帯も夏燕ですね。

2017年8月 五山の送り火

東山の大文字が見えるマンション住まい。これまでエアコンの効いた部屋で静かにご先祖さまをお見送りしてきた私ですが、今年は京都御所からお送りすることにしました。日ごろ御所の中を歩くたび、東山に大の字が浮かび上がるのが気になっていたのです。
空いていると思ったのは大きな間違い。皆さん、よくご存知でした。19時ころから座り込んでおられます。
20時に点火されてからはご先祖さまに感謝をこめて手合わせしつつ、しかし途中、大文字を背景に写真を撮ってもらおうと試みたのですが、真っ暗なので、カメラの在処がわからず、適当です。

2017年8月 送り火の朝、護摩木にご先祖さまの名を記す

今日は五山の送り火。お盆でお帰りになっていたご先祖さまをお送りする日。
室町以前から存在する石不動さんがこの日は特別に御開帳されるというので、金閣寺へ。かくも暑いのに、ものすごい人で、定番のアングルからは金閣寺を撮影できず。横と裏から。

金閣寺入り口では、左大文字で燃やす松の木や護摩木が用意されているので、ご先祖様の名前を記入。昨年、松の木に挑戦したのだけれど、名前が書きにくいと知り、今年は護摩木にしました。

その後、東の大文字に名前を書くため、バスで銀閣寺麓へ。夜に手を合わせる大文字で燃やしてもらうため。金銀梯子は、陰陽道的にも正しいのではないでしょうか。

帰りはワールドコーヒーで涼をとり、いったん帰宅。道行く女性に2度、声をかけられました。どうやら、このコーデは京都のお姉さまたちに受けがいいようです。ぼかしのバッグは北観音山の「ええもんや」さんで、祇園祭の折に購入。

2017年8月 お盆にハスを観に行く

お盆です。京都では、街全体が先祖供養モードです。明日は終戦記念日でもあります。皆さまのご冥福をお祈りする日々――。
ならばハスの花。植物園に足を運びました。

池のハスはほぼ終わり。数少ない花をバックに撮影するのは難しく(右上)、しかし、奥に置かれた鉢植えの花は美しく咲いていました。そういえば、十日ほど前に訪れた平等院では、鉢のハスも見事でした。人の手が入ると、いい形で咲かせられるのかもしれません。
最後に、池の畔に腰かけてみたのですが、カエルの声が大きく響き、見ると、茶色く大きいウシガエルが・・・。えーん、やっぱり若冲のカエルの帯を締めてくるんだったと少し後悔。さんざん迷ったのですが、暑くて暑くて、流水の帯で涼をとりたくなったのでした。