2017 年10月 雷神の帯で国宝展へ

 

今日終了の二期。金土は20時までだからと昨日18時過ぎに雨の中、出かけたら、館内はそれなりに混雑。雷神の帯ゆえ、風神とともに写真を撮りたいと行きずりの若いカップルにお願いしたところ、国宝の文字が下半分になっております(帯の皺は、この姿で天橋立からの特急に揺られたため)。コスプレ目線からか雷神の帯に二人とも過剰なほどに反応。あのカップルが今後、着物ファンになれば和服普及に一役買ったことになるはず。ふふふ・・・。

さて、一期はご招待の方のご相伴にあずかり、二期は、還暦祝に頂いた前売り券で入場。一期とほぼ同じなのですが、今期は、以前臨書した最澄の「久隔帖」と、曜変天目(龍光院天目)が目的。まずは1階の陶磁へ直行し、並ばず外側から拝見。その後、最澄と空海の書を見て、再び1階の列に並ぶ。
やっぱり違います。正面から底まで覗かないと、あの輝きを目にできないのです。しかし、感激もつかの間、早く進まないと叱られるので再び後ろへ。計3回並んで拝んで、時間切れとなりました。

展示の前で、某建築家ご夫妻、某書家(ご家族と一緒)に遭遇。曜変天目の求心力、おそるべし。

 

YUKI TORII INTERNATIONAL 2018年春夏コレクション

先週、東京恵比寿で開かれたYUKI TORII INTERNATIONAL 2018年春夏コレクション。年に2度、伺っているのですが、写真をアップするのは久しぶり。1枚はステージにて鳥居ユキ先生と、もう1枚はロビーにて俳優の高橋克典さんと。

2017年秋冬物を纏い、最前列に座っている私たち。いつもは会場で誰一人同じ服を選ばないようプレスが差配するのですが、今年はあえて美馬のゆり博士とお揃い、「金華山シスターズ」で臨みました。生地が同じでも微妙にコーデが違うの、愉しんでね。

金華山ジャガードは、高野山の麓で生産されるベルベットで、名前の由来は岐阜県の金華山周辺で生産されてきた「金華山織」の名残り。ソファの生地にも使われる丈夫さと滑らかさが魅力で、晩秋を思わせるほど寒々しかったこの日の東京では、ぴったりの装いとなりました。

追伸:信楽の古民家で撮影した集合写真で顔が真ん丸だった私は、コレクションにそなえて2日間、こんにゃくとゆで卵だけ食すプチダイエットを敢行したのでした。

2017 年10月 金毛茶会@高台寺

久しぶりの金毛茶会。今年は高台寺で開かれるというので、万難を排して伺った。小雨には閉口したが、これまで立ち入ることがかなわなかった傘亭に足を踏み入れることが最大の楽しみだったのです。
なるほど、天井は開いた傘を下から見上げたような感じ。屋根裏の竹垂木が頂上の一点に集まり、そこを一本の束が下から支えた構造で、バリ島のコッテージホテルを彷彿とさせます。秀吉の時代にこんな構造の茶室が作られたことが興味深い。

濃茶席、薄茶席、香席、点心席と、混雑を避けて上手にまわろうとするのだが、子どものいる人たちは、ディズニーランドでそんな工夫をしているに違いない。そう、お茶会はテーマパークを彷彿とさせます。
人生3度目の香席(志野流)では、めずらしく聞き当てられたことが、とっても嬉しい。
着物はライオンの金毛にふさわしい色を選び、帯、お太鼓は菊づくし、前は紅葉。
終わった後、京都文化博物館に立ち寄りました。思った以上に和服が似合う空間。

伊勢神宮参拝

鳥居ユキ先生の濃紺のパンツスーツに、Gucciの鳥リュックを背負っています。御垣内参拝のときには、バッグは置いていくので、リュックでも大丈夫。服装は、濃紺のスーツ、インナーは白、パールのネックレスと、フォーマルに徹しています。摂社末社参拝のときには、両手があいて、柏手を打ちやすく、リュックは便利です。

2017年10月 フォーラム「古都の借景」

明日の京都文化遺産プラットフォーム主催第七回フォーラム「古都の借景」で、パネルディスカッションのコーディネーターを勤めました。
登壇されたのは、平等院住職・神居文彰さん、圓通寺住職・北園文英さん、作庭家・小川勝章さんです。神社を中心に京都を巡ってきた私でしたが、フォーラム準備のために、仏閣・名勝について多くを学ばせて頂きました。このような機会を頂いたことに感謝です。

粟田祭

知恩院の階段下で見られる粟田祭のワンシーン。八瀬の赦免地踊りと重なるので、この日が初めて。神仏習合を残している。

翌日、フォーラムの仕切りをするとわかっていたので、着物は諦め、洋服で。30年まえのアギーグレースのボトムに、20年前にアジア取材のために作ったトップス。

2017年10月 観月祭@智積院

東山にある智積院にやってきました。真言宗智山派の総本山ですが、今年まで訪れるチャンスを逃していたのです。

高野山にいた覚鑁(かくばん)が根来山に道場を建てて誕生した根来寺は、やがて巨大な勢力をもち豊臣秀吉と対立。堂塔のほとんどを焼失。徳川家康により、現在の京都の東山に建立されました。

根来寺といえば、思い出すのが根来衆。ここには日本史の秘密がいっぱい詰まっているに違いないと興味津々の私です。
月を映すことを意識して、観月には、この着物。家に残っていたお召しです。帯は若いころから私が締めていたもの。