京都の大晦日

京都は大晦日も忙しい。松飾などは28日や30日にそろえるとして、つきたての鏡餅は大晦日に購入。その後、神社にお献酒。年越しそば。例年は八坂さんの朮詣り。除夜の鐘撞きと続く。これまで和服で過ごしてきた私ですが、今年は事情があって初洋服。

毎年、錦のお米屋さんで買っていたお餅。昨年から大丸地下に切り替えたのだが、朝一に訪れて、びっくり。ものすごい行列ではありませんか。去年までこんなことなかったのに・・・と後ろに並ばれたご婦人が電話でご家族に報告されていました。同感であります。

さて、今年はこの日の消印有効で送る書類作成が終わっていなかったために年越しそばは日没前に頂くことにしました。訪れたのは家からほど近い麩屋町の河道屋さん。こちらのお蕎麦、お茶会などで小さい椀で頂くことはあっても、本店でお蕎麦を頂いたのは初めてなのでした。そうです、子どものころ頬張っていた蕎麦ぼうろでおなじみだったというのに。で、初体験のこの日に注文したのは天ぷらそば。

ちなみに、昨年は、八坂参拝の前に、四条通で出雲そばを訪れ、和服で、蟹入りを食していました。八坂参拝前なら出雲そばを頂くのが理にかなっているのです。同じアングルでも、やはり1年で老けたのがわかってしまいますが(目ぢからが違う)、戒めとして昨年の写真も掲載します。

2019年12月 和文化サロンにクリスマスモードで

日本文化について語り合うサロンにて。今年もまた、八千代先生のクリスマスコーデに注目。ご了解を頂いて、掲載させていただきます。このあと、女性全員で集合写真を撮影。皆さんの了解を得ている時間がないので、和服2ショットのみ切り取りました。私が前に出ているのは、後ろが壁だから。これ以上下がれなかったのでした。先生に前に出てくださいとも言えず。

帯のお太鼓は2年前の写真です。

 

根津美術館へは、源氏香の小紋に、赤と緑の葵文の帯で

23日まで開催中の江戸の茶の湯、川上不白生誕三百年へ。

今回は、和服で新幹線に乗り、その足で東京神保町での書塾稽古に。黒を選んだのは、墨がつくのを恐れてのこと。

なぜ着物を着ているかといえば、18日早朝の新幹線で京都に戻り、10時から会議、午後からお茶会というscheduleだから。新幹線で楽だからと洋服を着ると、和服に必要な何かを忘れてしまうので。こういうときは、和で通し、洋服はニットワンピースとウルトラライトダウンをスーツケースに入れて移動します。

季節柄、クリスマスカラー葵の帯を締めています。シーンによって、出す面を換えて。17日の書展も、このコーデで。21日にホテルで開かれるサロンには、ギフトボックスの帯を締めます。

緑の帯揚の地紋はワインボトル。クリスマスカラーの帯締めは、ぎおん井澤屋さんで見つけました。

中村哲さんのご冥福をお祈りいたします

写真を探すのに時間を要したので、いまごろの投稿をお許しください。

私が中村医師にお目にかかったのは2000年秋、第12回アジア・太平洋賞の表彰式会場でした。大賞はアメリカ人に持っていかれましたが、特別賞を日本人3名が受賞しております。

このときのご縁を生かしてアフガンを訪れたなかったこと、いま悔いています。ぶれることなくアフガンのために尽力された先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

共著本『渋谷の秘密』、売れているようです

値段が高いし、共著本なので、本屋で見てくださるだけで十分ですが、渋谷界隈で売れているようです。おそらく経費で落ちる人々が主だと思うのですが、この装丁も目を引くらしい。

私としては、新潮文庫の『ワシントンハイツ』を読んでほしいので、869円のそちらを、ぜひ購入してくださいね。一般教養として役に立ちます。

天満橋、そして北浜へクリスマス的帯で

久々の大阪。天満橋で船場に伝わる歳時記について学んだ後、北浜にあるフレンチレストランへ。窓から見える光景は銀座の裏通りみたいで、ちょっと懐かしい。クリスマスのせいもあって、街の煌めきも大都会の風格十分。90年代から思うと、変わった。いや、東京に替わる首都としての顔を持ちつつあると改めて思います。

日本の伝統を軸に大阪を見ていくと、面白いことたくさんありますね。京都だけでなく、奈良や大阪に学びを広げて、日本の伝統文化を見極めていきたいと感じた貴重な午後でした。そんなテーマの講座だったので、露骨なクリスマス帯は締めず、葵ながらも赤と緑が入ったものを締めて行ったのでした。草履は、ぎおん内藤の赤。

 

 

渋谷の秘密:12の視点で読み解く

三浦展監修、秋尾沙戸子、隈研吾ほか共著、
2019年パルコ刊/ソフトカバー 283ページ/3500円(税別)
ISBN-10: 4865063099

2020年の東京オリンピックを前に大きく変わろうとしている渋谷について、隈研吾さんの鼎談を含め、数人の著者が寄稿している渋谷研究本。秋尾はワシントンハイツを担当しています。

目次
1章 都市と建築失敗して取り繕う街並み(対談隈研吾×馬場正尊)

2章 花街渋谷・円山町の襞を歩く(松田法子)

3章 のんべい横丁渋谷のゼロ座標(写真大森克己)

4章 ワシントンハイツGHQ居住エリアから流れたアメリカの匂い(秋尾沙戸子)

5章 住宅地渋谷はどうして「住みたい街」になったのか?

6章 食渋谷ファッションフードの100年(畑中三応子)

7章 盛り場再録「わが青春の『盛り場』物語」(福富太郎)

8章 未来クリエイティブコモンズとしての渋谷(対談林千晶×長谷部健)

9章 ファッション東京ファッションが生まれた街(成実弘至)

10章 広告「女の子たち」とストリートキャンペーン(草刈洋)

11章 音楽シブヤ・アフター・ダークライブハウスと渋谷系(柿原晋)

12章 映画館失われた空間を求めて(田中雅之)

写真大森克己

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4865063099?pf_rd_p=3d322af3-60ce-4778-b834-9b7ade73f617&pf_rd_r=8WW6NQPGY43M33ZJ34Z7

2019年12月 大嘗宮へ、稲穂の帯で

公開された大嘗宮へ。造営中より、ずっと近くに寄れたのはいいのですが。

人、人、人・・・。ものすごい渋滞。写真を撮るため人々が去ったあとの最後を狙ったのですが、いやあ、警備の人たちもムキになって咳立ててくるの、びっくりですよ。「おひとり様一枚ですよ」の連呼の中、どうにかカメラに収めた写真をアップしています。鳥居の前で撮影することは、人が写り込みすぎていて、ほぼ不可能でした。

初日2万人との情報に、そのころ誘った人たち皆に断られ、やがて雨が続き、一旦京都に戻ったら、なんと、この日は6万人に。

稲穂の帯を締めたかったのですが、午後は雲が出てきてしまったので、うーん、着物だけでも空色にしたらよかったかなあ、と後悔。

 

 

 

 

2019年12月 南座顔見世、祇園甲部総見

歌舞伎を観るなら、千穐楽が一番。開けてすぐは役者の芝居もまだこなれていない。終わりに向けて、どんどんよくなるのと、役者の妻たちも正装でロビーにいたりするので、劇場が華やぎ、彼女たちの着こなしを拝見するのも勉強になるのです。

しかしながら、南座の顔見世だけは別。花街の総見に遭遇できれば、客席も華やぐというもの。今年は4日、祇園甲部の総見を狙いました。この後、6日には上七軒、9日には祇園東と続きます。

総見とは、芸舞妓が自分の芸を磨く意味も含め、花街ごとに両脇の特別席に座って観劇すること。その様子はカメラに収めたので、あらためてアップしますね。

私の着物は、黒地の源氏香文の小紋。帯は、二葉葵モチーフの和なれど、赤と緑のクリスマスカラーを身にまといました。