Akio Satoko の A-Studio vol.2 御人形を愛でる心

昨秋立ち上げた神明舎で今年から開催しているAkio Satoko のA-Studio。今回も和やかな空気の中、無事に終えることができました。まずは、私の無茶なお願いを受けてくださった伊東久重先生に心より感謝申し上げます。そして、行事の多い卯月の日曜日、神明舎に集ってくださった皆さま、ありがとうございました。

今回は有職御人形司十二世伊東久重先生をお招きし、貴重なお話を伺いました。完成にいたるまでの気の遠くなるような工程について、宮中に収められた御人形だけでなく、長刀鉾の天王人形や月鉾の稚児人形、伊東家の守り神・草刈人形にまつわるエピソードなどなど、どれもこれもワクワクする内容で、興奮まだ冷めやらぬまま、新しい週を迎えております。

早速に記事にしてくださった吉田市蔵さん、ありがとうございます。こちらにも当日の写真を掲載しますね。先生の御人柄に触れて、いかにも楽しそうな皆さんの様子が伝わってきます。

背景にあるのは、母から私に受け継がれた御殿飾り(昭和9年製)。紫宸殿を模した御殿飾りは昭和初期、昭和天皇のご大典を受けて京阪神で流行したもの。名古屋生まれの母のために母の大叔父が京都まで来て買い求めたという親戚の噂は本当だと判明しました。

伊東久重美術館が先月、静岡県の三島に誕生し、私も寄せて頂きました。春と秋に公開です。9月には、京都で個展が開かれる予定。参加者みなでお伺いするつもりです。ありがとうございました。

お誘い

秋尾沙戸子が日本の真髄について語り合うトークセッションA-Studio。

第2回ゲストは、有職御人形司 十二世 伊東久重さん。御殿飾りのひな人形(昭和9年製)を背景に、御所で代々愛されてきた御人形についてお話を伺いつつ、春の肴と日本酒で盛り上がります。

日 時:平成30年4月22日 日曜日 16時半―18時半(16時より受け付けます)

場 所:神明舎
参加費:3千円
ドレスコード:和服またはジャケット着用
洋装の場合、桃色または花柄の小物をぜひ

定員15名(先着順で受け付けますので、お急ぎください)
ご予約はこちらのサイト下部のフォーム
http://shinmeysha.strikingly.com/
または下記アドレスあてのメールへ、イベント名、参加日時、人数、返信可能なメールアドレスを記入して送信ください。
shinmeysha@tomiiedesign.jp

伊東久重: 有職御人形司 伊東家 十二世。江戸時代中期享保年間(1716~1735)から御所人形制作を家業とする。明和4年(1767)には後桜町天皇より「伊東久重」の名を拝領。先月、静岡県に伊東久重美術館が誕生し、話題を集めている。

秋尾沙戸子: ノンフィクション作家。テレビキャスターを務める傍ら独自に重ねた海外取材を通して日本の美を考え、5年前から京都暮らし。代表作『ワシントンハイツ:GHQが東京に刻んだ戦後』は第58回日本エッセイスト・クラブ賞を受けている。