鬼やらい

昨日は会津若松で講演。懇親会に出席して、東京に戻る。

今日は節分。簡単に掃除をして、鬼やらい。太巻き。日本酒。というお決まりのコース。ヒイラギを買いそびれたのだが、鰯は和久傳の福梅鰯、それに日本酒は会津の末廣製を一口。

夜は取材と打ち合わせの電話2本が控えていたので、いつもよりせわしなく、やや雑な動きになってしまった。

ムバラク退陣しかない

   こうなると、民衆はムバラクの即時退陣まで収まらない。問題は、誰がムバラク猫に鈴をつけるかだ。軍は一枚岩ではなく、キーパーソンの幹部が最終的に民衆につくか、寝返ってムバラク(+誰か危ない軍幹部)につくか。その後、インドネシアのスハルト元大統領のように辞任会見か、チュニジアのような国外脱出か。おそらく副大統領のスレイマンが大統領になり、次の選挙までつなぐことになるだろう。エルバラダイを担ぎ出そうというグループも居ると思うが。

ムバラク政権、崩壊まで秒読み

 いよいよムバラク政変の崩壊か。このくらいデモが広がると、あとは時間の問題。インドネシアの元大統領スハルトの最後と似てきた。エジプト市民は、もう勝利したかのようなユーフォーリア状態。現地時間1日の100万人デモが決定打となるだろう。軍が市民には発砲しない宣言したから、街に繰り出す人が増える。歴史的転換点に立ち会いたい。これから参加する人々の心境は、サッカーの試合の応援で興奮するのと似ている。

 おそらく軍は一枚岩ではなく、上層部が、ムバラクにつくか裏切るか、そのあたりが鍵である。

 問題はこの後だ。誰が政権をとるかであるが、急進イスラームが力を持てば、イスラエルとの関係が微妙になる。結果、戦争が起きないとも限らない。

 当面は石油の高騰が世界経済を揺るがす。スエズ運河を通れないとなれば、その影響はあまりに大きい。

エジプト観光の人々

 チュニジアの政変では興奮した私。現地に行って取材したいとうずうずしたものが、エジプトとなると、消極的。急進派イスラームのテロの多いあの国で、混迷する空気の中に飛び込むことには、二の足を踏む。もっとも、原稿をあれこれ抱え、講演の仕事を受けているので、この時期、日本を離れるわけにはいかないのだが。

 それにしても、ずいぶん大勢の日本人観光客がカイロの空港にいるというので驚いた。500人が空港で足止めを食らっているのだという。アメリカ人にいたっては、千人以上いるらしい。中国政府も、飛行機を飛ばして、邦人国外脱出を促すらしい。テロの危険のある国にかくも大勢。みな勇気がある。

 日本政府もチャーター機を飛ばし、早めに国外に救出したほうがいい。

 

 

不穏な空気の中で

日本にいるときは、毎朝目覚めるとまず、NHKBSの海外ニュースを見ることにしている。

昨日はいきなりモスクワの空港が爆破されたニュースが入ってきて、頭を殴られるような衝撃を受けた。その上、アルジャジーラでは、ウィキリークスによって明らかになった中東和平交渉の裏側を報じており、これがパレスチナ人を刺激することは間違いないのだ。

今年は世界が混乱すると、東洋系の占い師は予言しているのだが、年初からこれでは、この先どうなることやら。少なくとも中東地域は穏やかではない。

できるだけ犠牲者が少なくて済むことを祈るばかりだ。

混乱期に入るマグレブ

行きたい行きたいと思いながら、先送りにしてきた北アフリカの国々。観光と割り切れば、キューバ同様、独裁者が力を持っているときが狙い目である。やはり思い立ったらすぐに行動に移さないといけない。

と、「旅する女性」らしい目線がある一方で、私の中では、この動きの背後に誰がいるかに興味津々のジャーナリスト目線もある。

チュニジアの政変を「ジャスミン革命」と名づけたのは誰か。そう呼んで美化していいものだろうか。

共産主義政権下の反体制知識人として何度も投獄を繰り返した劇作家のハベルが仕切り、彼が大統領になった89年のチェコスロバキアの政変は「ベルベット革命」と呼ぶに値するが、チュニジアのケースはむしろルーマニアに近い。ルーマニアについては、ティミショアラにおける民衆蜂起の後、ブカレストでのあまりに組織だった動きを単なる民衆革命かどうか疑う声は当時からあった。

とまれ、チュニジアから始まった民主化の波は周辺諸国に飛び火することは避けられず、結果、マグレブ諸国はしばらくの間、混乱期に入る。そのほうが、都合のいい国や勢力が存在することは確かなのである。

この地域の国々で民主化を考えるとき、欧米型民主主義体制にはならないと思う。今後、イスラームが新しい体制での民主化にどういう役割を果たすのか。興味深い。

香港

めずらしく風邪をひいて、熱に浮かされる日々を送った私。鼻がツン、喉がピリリ、くしゃみが出て、それから発熱。でも、インフルエンザではないとわかり、予定通り香港へ飛んで、帰国した。

香港素描は、後からアップします。

チュニジア大統領国外脱出

 チュニジア市民がついに独裁者を追い詰めた。先週、アルジェリアで先週起きた暴動は沈静化されたというのに、チュニジアは独裁者を国外逃亡させるところまで追い込めた。アフリカにおけるフランスの元植民地がこのところ揺れている。

 一般に、デモが組織化されて暴動に発展するとき、裏で誰かがその糸を引いているものだ。ただ、逃亡したアリ大統領は、マルコスやスハルト同様、家族によるネポティズム、それに言論弾圧が相当にひどかったようだ。倒されて当たり前の独裁ぶりに同上の余地はない。

 背後で資金提供しているのが誰かにも興味はあるが、注目すべきは、今回はTWITTERがデモ情報を広げたことだ。そこにウィキリークスの暴露も加わり、人々の怒りに火をつけた模様。ここを見抜けなかったところに、アリ政権の甘さがある。

 ドイツのニュースを見ていたら、ルフトハンザはチュニジア行きのフライトをキャンセル。現地から逃げ出す人々のみ乗せて帰るのだと報じていた。

 1998年、スハルト政権が倒れる直前にジャカルタが炎上し、日本からあわてて駆けつけた自分を思い出す。邦人救出のために飛んだJALの飛行機に乗っていたのは、JALの職委員以外、乗客はたった3人。ビジネスの席が空いているのだから、せめて3人くらい座らせてくれても良さそうなもの。インドネシアの友人から電話で情勢を聞いてすぐに成田に飛んだので、エコノミーの正規料金を払った私としては、JALの融通のきかなさに、がっかりしたものだ。もちろん、ミールはエコノミーでいいのだけど、シートくらい提供してもいいではないか。炎上するジャカルタに向かうのは、ただ事ではないのだから。

めずらしく熱が上昇中

どうしたことか。いつもなら風邪の引き始めに対処して、熱など出ないはずなのに。今回は熱が上昇している。

調子が悪くなったのは、水曜日から。鼻から喉、今日はくしゃみ。アロマオイルを鼻にあてたり、琥珀やストーンを身につけたり。プロポリスとアリナミンを摂取しているというのに、この寒気には耐えられない。デスクが窓際にあるのがいけないのか。乾燥も災いしている。

寒いだけでも行動が鈍るのに、熱が上がると思考回路が麻痺する。ここまで寒いと、デスクの位置を変えたほうがいいかも。とりあえず、睡眠をとろう。

友、遠方よりコール

NY在住の友人とスカイプで話す。昨夜呼ばれたときには、デスクトップ前。マイクがあるラップトップに移動したら、先方がオフにしていた。

今日の午後、再び呼ばれて長電話になる。向こうは夜中。翌朝は早いのだろうに、ついつい長くなった。こんなに話しても無料。そこがスカイプのすごいところだ。

NYは零下2度だという。ワシントンDCに比べると雪は少ないが、それでも寒いのは確か。ただ、どの建物でもセントラルヒーティングが効いているので、中に入れば、たちまち手足が温まる。そこが日本と違うところだ。

お互いの家族の話や寒波の話もあるのだが、結局は日本を憂いて終わってしまう。国内にいると見逃すことでも、在外日本人には見えることが山ほどある。ため息をついていても始まらないが、わが祖国のこれから、どうなることやら。