『ワシントンハイツ』が2位にランクイン、4刷へ

 これはニュースです! なんと『ワシントンハイツ』が、AMAZONで2位をつけていました。

といっても、12月第2週、「ラジオ深夜便」の放送終了後の出来事ですが・・・。私自身、放送直後に新幹線に乗り、そんな現象が起きていたころには京都取材。リアルタイムでチェックできず、そこまで上昇していたとは、つゆ知らず、だったのです。「週刊朝日」12月31日号81頁にその週のランキングが掲載されていると、編集者が教えてくれ、あわてて買いに走った次第。

おかげさまで昨日、4刷が完成したとのこと。ありがとうございます。もしも品切れと言われた場合は、在庫はありますので、ぜひお取り寄せを。

興味を持ってくださった方々に心から感謝申し上げます。

ホワイトクリスマスを逃した私

朝は早起きして、NHKBSで海外ニュースを見る。もちろん、どこの国のニュースもそれぞれバイヤスがかかっているが、それを見比べることのほうが、日本の横並びのニュースを見るより、ずっと意味があるからだ。

欧米のニュースは日々豪雪について報じている。先日、ある友人(日本人)の携帯に電話をしたら、イタリアに出張中だった。雪で飛行機のダイヤが乱れ、移動に苦労していると話していた。アメリカ東海岸でも今年は雪が深いらしい。私がワシントンDCにいたときにも、数十センチの積雪を経験し、スノーブーツを購入した。積雪の朝は小中学校はもとより、大学や官庁までも休みになり、その後は地面が凍結して閉口したものだ。

それでも、それがことクリスマスイブとなれば、ロマンティックだろうなあと思う。石造りの建物が綿帽子をかぶった様は赴きもひとしおで、キリスト教文化圏はかくあるべき、という光景になる。深い雪の中、教会のミサに出向くのも、さもありなん、という感じである。

実は当初、21日からアメリカに行くことを予定していたのだが、日本にいるべき事が次々に入り、おとなしく留まることにしたのである。もともとクリスマス休暇で議会図書館も公文書館も閉まっている季節ではあるが、ホワイトクリスマスは体験したかったと残念に思うここ数日である。

欧米のクリスマス明けには、バーゲンセールが始まる。思い切り値段を下げるので、人々はデパートなどへ殺到する。リーマンショック以降、経済が落ち込んでいるはずのアメリカなのに、セールとなれば、人々の消費欲は止められない。その場に居合わせないことも、また残念ではある。

水漏れ騒動のその後

東京にしては寒い夜が続いている。毛皮が着たくなるほどだ。クリスマスの昨日は、つい手袋までしてしまった。そして夜は人形町で「もつ鍋」を食した。タイから来た友人たちと一緒に、である。

さて、今日はといえば、水漏れ騒動の後始末である。結局、便器を新しくした際に配水管をいじったことが原因で、階下の壁にまで水が伝ってきていたことが判明。上階の工事は23日に終了したが、階下のカマル・クッチール(インドネシア語では「小さい部屋」と表現する)の壁紙はりかえを業者の責任で行うことになった。26日の日曜日か年末でないと立ち会えないので、今日になったというわけだ。

こんなに小さな部屋のはりかえなのに、朝8時から夕方5時までかかるとは、ちょっと不思議な仕事ぶりなのだが、その間、キッチンとリビングの片付け+掃除、窓拭きができたので、それはそれで意味があった。

冬至のときの柚子を使って、バスルームを磨くなど、気づいたらエコ掃除をしている自分がいる。できれば、スチームの掃除道具を買ってみたいのだが、置くところがないのが難点である。

東京を見下ろすイブの夜

こんなタイトルをつけたら、いかにも私がヘリコプターで東京夜景遊覧をしたかのように聞こえるかもしれない。だが、私は単に見上げる立場にあり、しかし、偶然にもその存在に気づいただけのことである。

夕刻より地上にいれば、あまりにヘリの音が気になり、某ビルディングの中上階に降りれば、窓からヘリのライトが行き交うのが目立ったため、テレビ報道で知った遊覧ヘリのことを思い出したのである。

みんなお金があるんだねえ、と友人は呟いたが、その遊覧を楽しんだのは、若いカップルとは限らない。下心持ったオジサンが若い女性を誘ったのかもしれないし、あるいはウルトラリッチな中国人だったかもしれない。もしも、リタイア組の日本人夫婦だったりしたら、美しい物語になるのだが、そのケースはかなりめずらしいと思われる。

タクシーの運転手さんいわく、「東京に来る中国の人たちは極端ですよね。マナーがなっていない観光客もいれば、大金持ち風のビジネスマンもいる。有楽町のペニンシュラホテルにお泊りで、家族を浦安のディズニーランドで遊ばせて、自分は日中仕事を片付けて、家族を迎えに行くんです。タクシーで往復してくれるので、こちらは嬉しいですけどね」

たとえばCITIバンクで1千万円以上預けているゴールド会員枠には、やたらチャイニーズが増えているという。企業に属していて、東京に家族とともに転勤になっている人々だ。もちろん中国元より日本円が安全だから預金も投資もするのだろうが、その分、日本人より主張も激しく、手ごわい顧客であるらしい。

日ごろは公共交通機関を利用して歩くようにしている私だが、師走はタクシーによく乗った。地下鉄やバスでは、移動中に電話ができないからだ。その出費を考えると頭痛を起こしそうになるが、それでも、運転手さんから色々な話が聞けるので、実は倍の価値がある。

12月23日朝

今朝、東京駅に向かう途中で目にしたもの。六本木の交差点を渡る朝帰りの女子たち。皇居周辺の一般参賀の準備。 

もしかしたら、平成になり12月23日が祝日になってから、どちらも定番の光景だったのかもしれない。休日前夜にノーテンキに飲み明かす若者がいて、お誕生日をお祝いしたくて、早朝から皇居前に並ぶ人々がいる。どちらも平和で豊かな、戦後の日本ならでは光景である。

 昨日は編集者と一緒に試写を観た。「英国王のスピーチ」。なかなかタッチイングでいい映画だ。そういえば、昭和天皇はどうやって演説を準備されていたのだろう。最初から演説は得意でいらしたのだろうか。じわじわと皇室のことまで気になってきた。

それにしても、なぜいまイギリス王室がテーマなのか、天皇誕生日の今日、じっくりと考えてみたい。

あるドンの還暦祝宴

昨夜はドン小西さん還暦祝いの宴が開かれた。ドレスコードが「生涯でとびっきりおしゃれな服」と謳ってあったわりには、ゲストの服装は全体に地味だった気がする。小西さんを際立たせるために遠慮したのかと思うくらいだった。ただ、お祝いの花の数は半端でなく、デザイナーから芸能界へと進出した彼の交際範囲の広さが窺えた。

初っ端、ステージに現れた小西さんは、ご自身のデザインされた和服姿だった。どうやら宴の趣旨の半分は、この発表を狙ったということらしい。黒白を基調にした着物なので、せめて帽子を赤にしてほしかった、と還暦を祝いたい俳優の一人がつぶやいていた。

そういう趣旨なら、我家に伝わる昭和着物で来れば良かったね・・・。私と一緒にそう呟いてくれたのは、安藤和津さんだ。母の着物もよし、熊谷好博子の振袖もよし。

生涯でとびっきりおしゃれな服、と言われてなぜ私が和服を選ばなかったかといえば、発起人に鳥居ユキ先生の名前があったからである。三枝さんのオペラ鑑賞に着たユキ・トリイデザインのロングドレスを纏うことにした。あのときと違う点は、ファーのカチューシャをしていったこと。ボレロとの質感をお揃いにしてみた。

4時間と長丁場なので中座して、おなかを空かせた面々で雨の中、食事にでかけた。ユキ先生、和津さん、秀香さん、ファッションジャーナリストたち・・・。長い長いお付き合いのグループの輪の中にあって、私はといえば、まだまだ新参者なのだが、それでもこうしてお仲間に加えていただいてから8年ほどの歳月は経つのだから、早いものである。

本当は十五夜のはずが、あいにくの雨。皆で月を愛でられなくて残念だった。そういえば、ドンは満月と知って、昨日の夜を選んだのかもしれない。

水漏れ騒動

今朝から水漏れ問題で大騒ぎである。

掃除をしていたら、トイレの壁に水がつたってきているのを発見し、上階の水漏れではと、あわてて階段を上がりベルを押す。どうやら2週間ほど前に便器とタンクを新しいものに取り替えたことに原因があるらしいと判明。住民いわく、それ以来、色々トラブルがあるので、今日も15時に業者が来る予定だという。外出予定をずらして、待つことにした。

それから30分ほどしてベルが鳴る。下の階で暮す女性が、私の家からの水漏れではないかと問い合わせてきたのだ。いや、原因は我家ではなく、上の階だと説明した。

彼女は管理会社を通してすでに業者を呼んでいたので、私の家も診てもらう。うーんと唸るばかりで、何も解決せず。

彼女の計らいで上の階の新しい便器(もしくはタンク)に問題があるかも、とTOTOの人がやってきてとりはずしてみたが、思い当たる節はない。やはり10時間もかけた施行業者の工事に原因がありそうだからと、抜本的解決はなし。現在、業者待ち。

暮の忙しい時に、なんと不運なことだろう。どこにも出かけられない上に、何かにつけてベルが鳴り、落ち着いてコンピュータ前にも座れない。業者待ちのこの時間に、急いでブログを書いている私である。

ここまで書いたら、またベルが・・・。

中間層の貧困化?

私が考えている相続税の改正は、「富裕層」の一定以上の金融資産に対してである。あくまで、預金や株に投資している分を消費してもらうことで経済を活性化することや、それでも貯め込んだ人には、その分に課税して政府の財源にまわすことが目的なのである。 

だが、今回、民主党政権が発表した内容だと、控除額の5千万円を下げるのだという。これでは、中間層を追い詰めることになるではないか。不動産や保険への課税は金融資産の半分だったはずだが、それでもローンを組んででも東京で一軒家を手に入れた人の場合、持ち出し、あるいは遺族の受け取った生命保険が相続税で消えていく可能性もある。 

「高所得者層への負担増」などという言葉は、いかにも平等社会を生み出しそうだが、この考えは中間層を貧困へと追い込むことになりかねない。他方、富裕層は温存されたまま、というのでは、格差社会を助長するだけだ。 

中間層に打撃を与える民主党政権。頑張った人間が報われず、逆に超富裕な人が優遇されていく社会に日本を持っていきたいのだろうか。それではまるで隣国と同じである。この勢いで、言論の自由まで奪われることになりはしないだろうか。

いや、それだけはなんとしても阻止しなければ・・・。要注意である。

手間隙かける美しさ

ジョージタウン大学にいたころ、韓国の男性外交官と議論になったことがある。何の文脈だったか、「日本のラッピングは過剰で無駄だ」と言い出したからだ。 

日ごろは仲良くアメリカ的価値に首をかしげていた私たちだったが、私はこのとき真顔で反論してしまった。「包装に手間隙かけるのは、日本の文化である」と。 

もちろん、デパートなど日用品の買い物での過剰包装は認めるが、彼の話は、ギフトにおいて、丁寧に包みすぎることが時間の無駄だということだった。

 日本人が丁寧に包装するのは、相手の立場に立って、開けるときの気持ちを想像するからだと考える。受け手もまた、包みを開けながら贈り手の真心を感じ取る力があるからに他ならない。

 中元歳暮もさることながら、香典返しひとつとっても、ただ送りつけるのではなく、何を贈られれば嬉しいか。日持ちがして、収納するのにかさばらず、価値あるものを捜し出し、思いが伝わるラッピングが施されていることこそ、意味があるのである。

 一筆書き添えられていない年賀状に興ざめするのと同じように、少なくとも、受ける側には、その手間隙を汲み取る感性は備わっているのだ。

 相手が喜ぶよう思いを馳せ、そのためには手間隙かける美しさ。これは先輩たちのコミュニケーションにおける知恵であり、日本の誇るべき文化だと私は考えている。 

財源は富裕層の相続税で

素人の浅知恵ながら、財源確保について考えてみた。 

まずは、富裕層の相続税値上げから始める。不動産は50%のままにして、金融資産の3億円以上には、80%の相続税を課すのはどうだろう。それなら生前に貯め込むより、不動産などを買ってお金を流通させるほうが賢明だと考えないものだろうか。結果、経済は活性化するし、外国人による土地不動産の買占を減らす効果も出るはずだ。

 ただし、暖簾を継ぐ子どもや、数年間、在宅介護にあたった子どもには、特例措置を設ける必要がある。現行の法律では、財産は子どもの間で均等に分けられることになっているが、親への貢献度で多く受けとれるようにすべきだ。

 現行の法律では、5千万円+相続人一人につき1千万円まで非課税である。それ以外に富裕層の金融資産3億円を、たとえば3人の子どもが均等に受け取ったとしても、一人に1億円はいくわけだから、それ以上には100%課税してもいいくらいだ。

 とはいえ、日本の場合、親の金融資産はある種、子どもより優位に立つための手段でもあるから、3億以外に自分で自由になるお金は手元に残しておきたいだろう。その意味で、80%としてみたのだが、十分な年金があれば、それも必要ないかもしれない。あるいは生前に毎年、国家に定額寄付をした人にのみ、将来、国家による優雅で手厚い介護が受けられる富裕層向のシステムを構築するというのも悪くない。

次の段階として、以前から主張している「パラサイト税」があるのだが、この話はまた改めて。、