つい店頭に並ぶ朝堀筍を見ると買ってしまい、家で茹でて日々食べていたせいか、異国ものが恋しくなっている。というより、陽射しが強いと、暑い国の料理を欲してしまうらしい。
平安神宮近くの京都近代美術館のあと、歩いていたら、メキシカンを発見。無性にワカモレ(アボカド・ディップ)が食べたくなった。




子どものころから日本にいるときは菖蒲湯を欠かさなかった私。でも今年の菖蒲湯は特別でした。上賀茂神社からのおさがり「菖蒲と蓬」を湯に浮かべたのです。これで5月の邪気祓い、完璧。
5月5日の端午の節句。端の午、つまり5月最初の午の日という意味でもあります。陰陽道としても、奇数が二度重なるので重要なのです。神官だけでなく、競馬会の馬も乗尻(騎手)も、菖蒲&蓬を腰につけています。
京都では、香りの強い菖蒲と蓬がセットなのです。『枕草子』には「節(せち)は五月にしく月はなし。菖蒲・蓬なるかをりあひたる、いみじうをかし」とあります。いまでも老舗によっては菖蒲と蓬を家の軒に挿して邪気を祓います。農家では、蔵の屋根の上にこれを置くことで、蔵を清め、五穀豊穣を願ったとか。今回は上賀茂神社の社殿の屋根だけなら、と撮影許可を頂きました(↑)。
上賀茂神社は来年、式年遷宮。これから本殿は檜皮葺き社殿の屋根葺き替え作業に入ります。いま神社に行くと、本殿に使われる檜皮に自分の名前を書くことができるので、ぜひお勧めします。




葵祭りに先立ち、斎王代と、お付の女性たちが手を清める儀式が上賀茂神社で行われました。昨年は、下鴨神社だったのです。
今年の斎王代は和菓子の老舗「老松」のお嬢さん。頭に葵をつけています。葵祭当日も。
十二単の襲が美しいですね。雅な色使いが好きです。フランスにも通じるものがある。こういう光景をよく目にする京都では、はんなりの着物を着たくなります。東京とは気分が変わります。
肝心の禊ですが、ならの小川の畔で手を清めます。撮影には、介添えの女性が邪魔ですね。どのショットにも入ってしまいます。彼女にも平安装束に近いものを纏わせるか、女官の誰かに介添えの知識を叩き込むかにしてほしい。
その後、橋殿に戻って、人形(ひとかた)に息を吹きかけ、ならの小川に流します。これは夏越の祓などと同じ、上賀茂神社ならではの禊の作法です。

都をどりでは、公演前のお手前も写真撮影が許可されています。お茶屋さん枠で観に行かれる方に同行して、正客席に座らせていただきました。
正客の特権は、沙矢佳さんが点てたお茶を 直接、舞妓さんが運んでくれること。お菓子は「とらや」さんでした。このお皿、お持ち帰りOK。朱を期待しましたが、緑が置かれてしまいました。お菓子を運ぶのはアルバイト風で、雑なのです。客の人数が多いとはいえ、機械的な振る舞いには少し疑問が残りました。
さて、舞台。1ヶ月の長丁場。配役は日によって違います。京都の旦那衆は贔屓の舞妓さんが出演する日に観にいってあげるようです。昔はもっと群舞でも人数が多かったらしい。客が増えるのに反比例で、舞台の上が淋しくなったとの声が聞かれました。客席の和服グループは、呉服屋さんのご招待だったりするようで、京都の人かどうかは一目でわかるのだとか。特に、パナマ帽をかぶった40前後の大島アンサンブル--おそらくIT関係の社長であろうという男性--が数人。私の目にも、京都の旦那でないことは明らかでした。