紫織庵の庭の紅葉がかくも美しいとは、恥ずかしながら、今秋まで気づきませんでした。
これがまた、若冲の帯の雉の帯が似合うこと。この帯を紫織庵でみつけたとき、小躍りして喜んだものです。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2017年11月 桂離宮
2017年11月 無鄰菴へ
京大病院に検査結果を聞きに行った後、無鄰菴へ。南禅寺界隈別荘群のひとつ。
東山を借景に作られた庭を撮影したかったのに、中に入って、びっくり。庭師さんたちが手入れをしているではありませんか。受付で何も言われなかった。こんなの、ひどい。
美しい庭は手入れあって保たれるもの。だからといって、客がいるときに道具散らかして景色乱して、なんだかなあ。桂離宮は休みの日に集中させているのですよ。なのに、京都市管理下の無鄰菴、ちょっと雑じゃあ、ないかしらん。せめて入館前に受付で告知するとか、手入れ日は割引価格にするとか、配慮が欲しいですよねえ。
というわけで、紅く染まった借景の庭撮影は泣く泣く諦めかけたところに、今度は観光客が数十人単位でやってくる始末。あーあ、最悪。お見せできるのは、団体客に襲われる直前の、縁側に佇む姿のみでございます。
などとブツブツ思って外に出てみると、すばらしいサプライズが待っていました。な、なんと、小川勝章さんが佇んでいるではありませんか。無鄰菴の作庭をした七代目小川治平の末裔です。先日、「明日の京都文化遺産プラットフォーム」フォーラム「古都の借景」のパネルディスカッションでご一緒したばかりの、その小川さんに、無鄰菴の前で遭遇できるなんて――。
こんな偶然って、ちょっと素敵。なので、強引に記念撮影させてもらいました。小川さん、ありがとう。
2017年11月 KIMONO ROBOTO
2017年11月 カトレヤの本振袖@卒寿祝宴
麹谷宏さんの卒寿の祝宴@目黒雅叙園に出席。4度目の成人式ですね。私は3度目ゆえ、振袖で。
2017年11月 大河内山荘
大河内伝次郎の別荘、大河内山荘へ。
竹林にむらがる中国人に圧倒されながら、ようやくたどりついた大河内山荘。紅葉も美しかったのですが、伝次郎さんのポスターにからむのが面白くて、あそんでしまいました。
紅葉の写真は改めて追加します。
2017 年11月 祝宴@大阪吉兆
2017年1月 熊谷好博子の本振袖で、かわの屋20周年@明治記念館
かわの屋さんの20周年祝宴が明治記念館で開かれました。かわの屋さんで頂いた和服は数知れず。悩んだあげく、二十歳なのだから、本振袖を選んだ私。熊谷好博子さんのカトレヤ。帯は丸帯。自分で結ぶには短いので、プロに結んでもらえるときに浮上します。草履は祇園ない藤。
でも、会場に行ってみて、この選択が失敗と気づきます。作家の先生方がたくさん出席されているではありませんか。わあ、秋山先生のお顔も! だったら、先生の作品を着てきたのに。小石丸を貝紫で染めた作品には、まだ袖を通していないのです。茶席は無理だし、パーティでもワインをこぼしたら怖いので、桐の箪笥にしまわれたまま。
往きは大雨。かえりはピーカン。なんという着物泣かせなお天気だったことか。レインコートの袖に本振袖入れ込むの大変なんです。
祝宴終了後、記念館の中を探検。結婚式場は、こんなに厳かな雰囲気なのです。ピーカンがゆえの強い陽ざしが、いい感じ。
2017年11月 東福寺
2017年11月 黄色に埋もれて、いや、埋もれたい
葉が下まで来ている銀杏をみつけたので、あの黄色の中に埋もれたいと考えたのでした。
着物は反物状態で祖母の箪笥に埋もれていた結城紬です。帯は誉田屋源兵衛製。