2017年4月 藤文の中振袖で仙洞御所へ

藤文の中振袖で仙洞御所へ。事前申し込みの場合、花の咲き具合が読めないのが難しいところ。もう1週間経つと、たわわに花開いた藤が楽しめたのですが。
昨秋、天皇皇后両陛下が京都を訪れた折、滞在されたのが、この仙洞御所の中にある大宮御所でした。以前、FBで気絶するほどの美しさと評した友人がいましたが、そのコメントに異議なし。貴人のために用意された、すばらしい空間でございます。
赤い躑躅、名残の桜、咲き始めの藤、そして鏡のような池を背景にすると、前面と後ろの裾に描かれた船がおそろしいほどマッチするのが驚きでした。
離宮内では基本、団体行動なので、警備に人に怒られないよう、人の切れ目に撮影してもらうのが、これまた難儀で、スリリングでもあるのです。
撮影:中野貴広さん

2017年4月 夏柑糖を食す@京都御所の桜満開の下 八重桜文の帯で

御所の里桜がきれいだったーー。そんな声をあちこちで耳にしたので行ってみて、びっくり。おおぶりで重たそうな桜の満開の下で、昼寝する人、読書する人、いろいろで、自前の八重桜文の帯をカメラに納めるのさえ、難儀なほどでございました。重たいから姿が隠れて、昼寝しやすいのでしょうね。
私はといえば、老松さんの夏柑糖を大丸で購入して北上したのであります。柑橘系の色無地とのハーモニーを楽しみつつ。撮影はアイフォン7plusで。

2017年4月 修学院離宮、四君子苑へ 鳥の帯で

桂離宮、修学院離宮、仙洞御所。ルールが変わって、日本人の私たちも見学が自由になりました。当日並んで整理券を手に入れれば、数時間後には見学が可能となります。

先日の桂離宮は並んで入ったのですが、今回の修学院離宮は、事前申し込みした方に便乗して、見学させていただきました
芽吹きの離宮に、何がふさわしいか検討がつかず、この装いにしたのですが、鳥の帯は大正解でした。
そのあとは特別公開の四君子苑へ。数寄屋造りの四君子苑は、北村謹次郎氏の元自宅。修学院離宮の美しい景色に負けない感動を得られます。正客に大文字を見せるよう設計された茶室。角に柱のない窓は開放的で、薄紅色の枝垂れが残る中庭を眺められる書斎のデスクに腰かけながら、ここで執筆できたら、さぞや大物の作家になれるに違いないと、つかの間至福の時間を頂きました。
建物は、吉田五十八氏によるもの。前歌舞伎座を手掛けた数寄屋建築の大家です。写真撮影禁止でご紹介できないのが残念ですが、隣の北村美術館のエントランスでは許可されましたので、掲載します。こちらは建築家・富家宏泰さんによる作品。ガラスが屏風のようになっているのが面白い。その写真は後ほど追加します。
写真は中野貴広さん。

2017年4月 長浜曳山祭

長浜で初めて下車しました。最初に訪れた長浜城は、あいにくの雨。琵琶湖畔の町が桜色に染まっている景色をを堪能して、下界へ降りたのでした。
驚いたことに、午後には眩しいほどの晴天に。地元の少年たちが歌舞伎を演じ、山が町々を移動していきます。単なる学芸会と違って、コスプレの極みを味わうわけですから、なんとも羨ましいかぎり。こういう経験をもつ子どもは将来、どんな人生を歩むのでしょうね。
ユネスコ文化遺産に指定された今年は、ものすごい人出が予想されましたが、午前の雨で出遅れたのか、本当に混雑したのは私たちが去った後、夜深まってからのようでした。
装いは、紬に桜の刺繍帯。朝は同じ色のレインコートを着ておりました。

2017年4月 茶友の書展へ

茶友の久美子さんから書展の招待状が届く。会場は高台寺和久傳のお隣。いまはCamptonというギャラリーになっているらしい。

そこに足を踏み入れるれるだけでもワクワクなのに、あのSONYの出井さんの作品も拝見できてワクワク2倍。しかも、ご本人から、書にこめた思いまで伺うことができたのだから。ワクワク3倍です。
さて、久美子さんは山脇学園で英語を教えていらっしゃいます。育ちのよさが会話の端々ににじみ出ているだけあって、幼いころから書がお得意のよう。今回はたおやかな「かな」の作品を発表されていました。若いころから書きこんだ人でなければ、書けない文字。落ちこぼれながら書塾に属している私には、よーくわかります。
修学旅行などで生徒の写真を撮りなれているだけあって、自然体の私をカメラに収めて下さいます。お客様がひいた瞬間に、いろいろな角度から撮影してくださいました。久美子さんとの2ショットは、3月の桜色ランチのコラムでご確認くださいね。

2017年4月 建仁寺四頭茶会へ

茶道をたしなむ人なら一度は行ってみたい建仁寺の四頭茶会。今年、初めて伺いました。

建仁寺を開いた栄西禅師。毎年4月20日の降誕会に、四頭茶礼が行われます。京都の無形民俗文化財に指定されてもいます。
拝服券は、四頭茶会の本席 のほか、薄茶席が 2 つ(裏千家と表千家)、煎茶席、点心席の 5 枚つづりで、1日かけて各会場を巡るのです。
本席で最初に配れるのは、紅白の紋菓、椿の葉に載せ た「ぴりコン(醤油で炊いた蒟蒻)」と、抹茶が入ったの天目茶碗。供給の僧が、口に茶筅を挿した浄瓶を持って入堂。私たち客人が天目台に載せた天目茶碗を捧げ持ち、そこに湯を注いでそのまま茶筅で点てるのです。最後に、供給が天目茶碗を下げて、方丈の間を出る瞬間だけ、写真に収めさせてもらいました。
さて、この日の私の装いは、最近着ている青の色無地も考えたのだけれど、何分、四頭初体験。無作法を恐れて目立たなくしようと、母のぼかし無地に、桜色の花が描かれた帯を締めていきました。茶碑の隣では枝垂れ桜が咲いていたので、正解だったとしましょう。写真に袴姿の殿方が写り込むと、引き締まりますね。