秋晴れに龍田姫(紅葉した山々)というイメージにならないか、と先日の引き手織名古屋帯をターコイズの鮫小紋に合わせてみました。帯の色の薄さが着物の色に負けるところが難しいですね。帯揚げは、紅葉色のYUKI TORIIのスカーフです。全体のバランスとして、色が少しきついかもしれません。
帯の説明は先日書きましたが、この鮫小紋の着物には進展がありました。母も気に入って着ていたらしく、汚れも焼けもひどかったので、洗い張りに出したのです。焼けは無理でも、汚れは落ちて、きれいに生まれ変わりました。襟の汚れが気になったので、下襟をかけ襟にもってきました。だから、左前の襟だけ、鮮やかすぎるのが気になりますが、早晩、汚れて同じになるでしょう。
母の若いときの鮫小紋なので、身幅も袖幅も短いのが難でした。できれば、もう少し広げて仕立て替えたかったのですが、焼けがひどいため、縫いこまれていた部分の濃さとの落差が目立ってしまいます。よって、元のままのサイズで仕立てることに。
となると、このサイズにあわせての襦袢があったほうが便利です。セールで買い置きの生地で。ターコイズに合う襦袢をみつけるのは難しい。これまで手持ちの浅黄色(4寸)を着ていましたが、ターコイズとの色のズレが気になります。今回は、青や紫などのぼかしの、宝尽くしにしました。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2013年10月 石榴文の帯
2013年10月 引き手織名古屋帯

ずっと気になっていた母の帯を、京都で調べてみたところ、絹糸の中の雑絹紬糸を使用し、横糸にはフィラメント箔を張った糸を使って織り上げた「引き手織帯」という結論が出ました。いまでは製造されていない大変めずらしい帯びなのだとか。
祖母の箪笥から出てきたぼかしの紬の着物に合わせてみましたが、少しボケるように思います。バッグと帯締の色を合わせることで、ごまかした感があります。タイのジムトンプソンのバッグは、タイシルクと綿の混紡と認識しています。
この紬は単衣仕立てにしているので、まだ暑い10月に着てしまいます。本場結城紬と書いてあったのに、糊ときに出してみたら、本物の結城ではなく、石下で織られたものと判明したもの。ラベルは平気で嘘をつくので、気をつけましょう。
もっと涼しくなって袷も耐えられるようになったら、ターコイスの鮫小紋に合わせてみますね。
この蕪村庵は六角堂斜め前にあるお煎餅屋さん。京都にいらしたときは、お試しあれ。
2013年9月 絽の雨コート
2013年9月 龍丸文onお召し
2013年9月 龍丸文刺繍帯on琉球絣
2013年9月 重陽の節句 候補


9月9日は重陽の節句、菊の節句でもあります。上賀茂神社では菊酒が振舞われ(左)、烏相撲が行われました。
東京から京都に入った足で和服に着替えて神事から参列するつもりでしたが、初秋用の菊文を持ち合わせていないと思い込み、断念。
実はヤタガラスの帯に数年前に出会っているのですが、そのころにはヤタガラスの価値がわからず、若冲の雨龍図を選んでしまった私。この日のために、購入しておくべきだったと、そのことばかり頭の中をかけめぐっておりました。
式典の途中で、祖母の扇取りの帯に菊の花が刺繍されていたことを思い出し、かつ、調べてみたら、晩夏・初秋のお茶席などで入用になったときに備えて購入していた絽の文様が秋草だったのでした。袷なら色留袖や帯に菊文があったのに、単衣や絽ちりなど9月の微妙な季節用はないと判断したのは、もともと秋草は好みでないので着てこなかったことが原因と思えます。加齢も一因とは考えられるのですが。
というわけで、来年用にアップさせていただきます。まさに備忘録。
2013年9月 芙蓉の帯 on 矢絣
2013年8月 夏の草履
2013年8月 雪華文on 絽の鮫小紋

雨の八朔で着そびれた祖母の鮫小紋。袖を通してみたら、袖丈は2寸5分、袖幅も短くて、アレレ・・・。小柄だった祖母の着物は時として、袖丈が短めなのです。自分サイズの襦袢を生かすなら、袖幅を出して着用したいものです。しかし、鮫小紋の場合、色焼けしていると、出した場所だけ明るく浮いてしまうのが難点。解いてみて色が違えば、幅は短いまま着なければなりません。そして、この着物用に襦袢を作るか、袖つけかえで乗り切るか。着る頻度にかかっています。
この着物は傍から見ると涼しげな上、派手ではないので、取材には使えます。ただ、上手に着ないと、仲居さんルックになってしまうのが難しいところ。
今回は雪華の黒の帯、くもの巣の帯揚げです。雪の結晶の帯留があるのですが、急いで外出したので、次回、トライします。











